設計の段階で挫折した先人達は皆、本格的な設計図を描こうとしたからであるw
設計も超簡単でいいんです。極論を言えば定規も使わず手書きでも全然オーケーです!
設計図を簡単に書き、木材まで決める
設計は難しく考えちゃだめ
ちゃんとした設計図が描けるにこしたことはないのかも知れないが、素人がそこにこだわるあまりにそんなとこでつまづいてちゃダメです。
結果的にちゃんとしたウッドデッキが出来てればいいのだから設計なんぞラフで大丈夫。
だからと言って数値までラフじゃいけないので数値は正確に測ります。
今回は私が実際に作ったウッドデッキDIYに合った設計図の描き方から、木材発注まで一気にご紹介します。
前回記事
もう一度言っておきます。私のウッドデッキDIYにおいては
設計図はラフでよい!
私も重い腰が上がらなかった理由の一つが設計を難しく考えていたからです。
ウッドデッキのような建築系DIYの設計=CADできちんと設計しなければならぬ
なんて謎の先入観を持っていたのであるw
本なんかでは[基礎図][平面図][正面図]と分けて設計しろなんて謳っているし、設計で全てが決まると仰っている方もおられますね。
だから私も設計がまず高い壁だと思っていました。おそらくここで挫折した先人も多いんじゃないかと思います。
無論設計自体は大事です。それは分かっております。
だが、CADで作った設計図だろうが私の書いたラフ設計図だろうがウッドデッキの仕上がりに差異がないのです。
何故かと言うと、ウッドデッキはめちゃくちゃ単純な造りだからなのです。
また、極端な話ですが木材が許す限り使えるのであれば現物合わせでも簡単に作ることが出来ます。都度測ってはカットしてっていう寸法ですね。
すなわち現物合わせで作るとすると設計図すら必要ないんです。
なのでよほどの立地条件でない限りきちんとした設計はする必要がないと思っています。
素人がプロ並のことをしようとすればするほどハードルが上がってしまうので、自分の技量にあった設計をしようということですね!
なんで設計するの?
そう、
ならなぜ設計するの?って話になりますよね!
それは
- 最低限必要な木材の数を知るため
- 作業をスムーズに進めるため
この2点のために設計するのであります。
業者の方々やウッドデッキDIYに造詣が深い方からしたら「は?なに言ってんだコイツw」と思われるかもしれません。
ですが、本当になに一つ問題なく作業できたので誇張して言ってるつもりもありません。信じて頂いて大いに結構です。
ちなみに私の家のウッドデッキは約2年前に作り、それから友人宅などで3つのウッドデッキをほぼ一人で作りました。無償でですw
つまり、計4つのウッドデッキを全て同じ設計方法でDIYしましたがどれも問題なく作ることが出来きました。
ただし、数値だけは正確に!これだけは押さえておいてください。
では本題に入っていきましょう。
設計図完成までの流れ
最初に言っておくこと
陽当たりが悪い場所に設置するのは出来る限り避けてください。
どうしても陽当たりの悪い場所に設置せざる得ない場合は人工木という樹脂製にするか、ハードウッドの二択になると思っておいて欲しいのです。
ただしハードウッドでもハードウッドの売りである耐久性は半減します。
あと虫の温床になったり、白蟻に餌食になりかねません。そこの判断はご自身でよく調べてみてください。
あと、もう一つ重要なことを申しておきます。
今回は誰でも簡単に安く作れるをコンセプトにしてるのでロングポスト(長い束柱)や、化粧板(床板の側面に張る板)などがないシンプルなウッドデッキの作り方のハウツー話で進めていきますのでご了承ください。
ロングポストや化粧板はあとからでもつけられるので必要性を感じたら検討してみてください。
大きさを決める
さて、庭に出てイメージしながら大きさを決めましょう。
ここは自由に決めることができます。敷地と財布と要相談ですね。
ただし、後々訂正する必要があるかも知れないということを頭に入れておいてください。
木材はfeet(以下ft)単位で売られていることが多いので、なるべく端材が出ないようft単位の材の長さを基準にしてウッドデッキの大きさを決めるというのも一つの手です。
分かりやすく言うと1ft=30cmなので30cmの倍数の大きさにするということです。
紙に書いてみる
作りたいウッドデッキの大きさを決めたら実寸を正確に測ります。上から見た図の外郭をフリーハンドで書いて見ましょう。
余談ですが、床板は基礎の大きさより3cm~5cmはみ出させると見栄えがよくなります。
私はケチってギリギリの木材にしたので片方はほぼツライチですが‥w
イメージの為にお見せしておきます。
好みの問題なのではみ出させたい人は基礎の大きさより少し長めに床板を張ればよい。
話を戻して、これが基礎部分の外郭になります。
これが大枠(外側の根太)といわれるものです。
大枠を書いたら実寸数値を線の横にミリ単位で書いていきます。ミリ単位での作業が後々出てくるので必ずミリ単位で記入すること。3mなら3000と記入します。
大枠を書いたら次に束柱と内側の根太と大引き(根がらみ・根通しとも呼ばれる)を書きます。
かなり雑だが伝われば。
束柱を根太で挟む組み方もありますが、安く仕上げる為に私は根太を下から支える大引きというものを通しました。
ここで一つ注意点があります。
根太間隔は600mm内 束柱間隔は1200mm内というウッドデッキ界のルールがありますので、安全上ここは意識する必要あります。
先ほど、後々訂正する必要があるかも知れないと言ったのはこの為です。
なんとなく、等間隔にしたくなりませんか?
別に等間隔じゃなくてもいいという方や、外寸を変えずに無理矢理にでも等間隔にしたいという方は根太を増やせばいいわけですが、根太が増えると束石、束柱も増えることになります。
そして前回話した地味でめんどくさい作業がまさに束石と束柱の設置なのです。
なのでここで微調整しながらラフ設計図を書いていきましょう。
必要な木材を発注するために正確な数値を記入する。
これが私が必要な材の割り出しから設計図として製作した設計図と呼べるかどうか分からない代物ですw
ですが最終的に木材発注からウッドデッキの完成までいつもこれ一枚ですね。手書きで書いてから清書としてexcelで作ってありますが、数値さえ正確であれば清書する必要もありません!
木材発注を間違えないようftごとに簡単に色分けできるのでexcelで清書していますが、手書きの設計図に色鉛筆等でラフに塗ってもいいですね。
根太間隔、束柱間隔は規定オーバーしてますw
大雑把な私は自分家のだし、許容範囲として作っちゃいましたが2年近く経った今でも水平垂直は保ったまま。
ここは安全や快適さ維持の為みなさんは規定内で作ってください。とはいえ内外差であればそこまでシビアになる必要はないかも知れないがこれはオフレコでお願いします><
ここからは便宜上、束柱以外の木材は全て2x材での作成を前提として話を進めていきます。
2x材の厚さは38mmですので根太、大引きの長さを計算するときは大枠の根太の厚さ分を引いて計算すればOK。
両側の根太の厚さ38mm×2=76mmを引いた数値が中の根太や大引きの長さになります。
束柱の必要量を割り出す。
束柱は2x材ではなく4x4を使います。
割り出し方は、地面から床板までの高さを測り、そこから床板分の38mmプラス10mmプラス地面から出ている束石の高さを引く。
ちょっとなに言ってるか全然わかんない
ですよねw
言葉だと伝えづらいので図にしてみました。
床板の水平は束柱の長さで調整するので、束石の高さを揃える必要は全くありません。
なので設計の段階では正確な数字が出せないのです。そのためこの段階ではアバウトに計算して必要量を割り出すしかない。
私の場合、一つの束柱の長さを大体350mmぐらいだろうと仮定し、余裕を持って400mm×束柱の数で計算しました。
その為一本丸々余りましたw50mmは余裕をもたせすぎたようですね。
今もデッキの下で眠っていますが、近いうちに小屋を建てるのでその時まで眠らせておきます。
床板の必要量を割り出す
2x6で床板を張る場合を例とします。
2x6の幅は140mmなので3000mmの大きさであれば3000÷140でOK。
隙間を3mm空けるとしても21本×3mmなので60mmほどはみ出る計算になるがそれはそのままはみ出させればOKです。
これで設計は終わり!
実際にやってみるめちゃくちゃ簡単だったんじゃないでしょうか?w
こう文字だけ見ていると難しく思えちゃうんだけど、実際やればわかるはず。え?こんなんでいいの?とw
さて、実数値が出たらこれをfeetに換算して必要な材料を割り出してきます。
アドバイス
私は基礎で使用する木材(束柱、根太、大引き)をいかに安く仕上げるかというためにアウトレット品で作りました。
多少の歪み程度ならなんとかする自信があったのですが、なんとかならないほどの歪みや抉れやねじれ(暴れというやつ)がありました。
特に4x4の暴れがひどく太い4x4は矯正のしようがありません。今でもロングポストは反ったままですw
基礎は一番重要です。直角や垂直が出せないと床板までいびつに張ることになりかねない。つまり地味に致命的であります。
抉れている部分はオービタルサンダーで面直しをしたりといらぬ手間もかかりました。
なので
基礎にアウトレット品は絶対に使うな
これは信じてもらって間違いありません。
とは言え、床板もアウトレットは極力避けた方がいいのも事実なのですが強いて言うならば、基礎にアウトレット品を使うぐらいなら床板に使え。ということです。
詳しくは基礎の工程でお話します。
木材の種類を決める
最後に木材の種類を決めましょう。
超重要。
ウッドデッキの寿命に関わるので慎重に判断すべきです。
5年~長くて10年持てばいい。という方は定番のウエスタンレッドシダーでいいでしょう。ソフトウッドの中でも防虫効果や防腐効果も割りと高い方ですね。
私はなにがなんでも10年持たせて、腐り始めたら作り直すつもりでいるのでレッドシダーにしました。
安物買いの銭失い選択でもありますが、当時は少しでも安く費用を抑えたかったので作り直すこと前提でレッドシダーにしました。
でも作り直すと言っても一つアドバンテージがあります。
これからの工程でも説明していきますが、ウッドデッキDIYにおいて一番手間がかかる作業が束石の設置なのです。ひとえに作り直すと言っても束石設置の工程がないのですw
ようは、基礎と床板だけ取り替えるイメージですね。だから作り直す気になれるのです。
でも予算があったら私はウリン一択でしたねw
ウリン(Ulin 学名:Eusideroxylon zwageri)は、クスノキ科の常緑広葉樹である。原産地はインドネシアやマレーシアなどの東南アジア。「ボルネオテツボク」「アイアンウッド」などともよばれる。
インドネシアやマレーシア、ボルネオ島などの海岸に自生する。そのため、腐食には大変強い。また非常に硬く、加工が難しい。主にウッドデッキ、浮桟橋などに使用される。
日本では1996年に輸入が解禁された。
wikipediaより引用
アイアンウッドですよ?鉄の木w
熱帯雨林原産なので腐食に強く、桟橋で使用されるとか。
いやこれはまじで最強ですね。100年持つとも言われてるので軽く世代超えちゃいますw
あとソフトウッドは一年に一回塗り直すことも視野に入れておくこと。つまりランニングコストが発生します。一年に一回ですが一万円前後のランニングコストが10年かかると考えておくといいです。ぶっちゃけ10万だw
たった10年で作り直すなんて嫌だという方や、予算と腕に自信がある方はハードウッドにするべきです。
ウリンじゃないにしても耐久性が全然ちがいます。無塗装ノーメンテでも2~30年は持ちますね。
ただめちゃくちゃ硬い上に、重くもなるのでDIY初心者やソロビルダーには少しだけハードルが上がる代物でもある。値段もそれなりにします。
他には先ほど挙げた人工木という樹脂のものがあります。
これについては正直見たこともないし触ったことも無いのでわからないのですが最近主流になってきているような気がする。
やはりノーメンテで済むのが人気なのでしょう。木の温もりは天然木に比べたら当然ないと思われそうですね。申し訳ないのですが樹脂製の人口木についてはご自身で調べてみて下さい。
さて、これが私が実際に発注した木材です。
束柱を除いて全て2x6。手すりをつけたので手すり分だけ2x4を一本発注してます。
送料込みで159300円。
4x4は1本丸々余ったし、ロングポストにしているので普通のウッドデッキであれば14万ちょっとといったところ。
見積もりからしても、我が家の規模でこの値段なら業者の6分の1ぐらいの金額。
道具を揃えてもかなりのお釣りがくること請け合いですね!w
木材の発注をしたらあとは木材到着までに揃ってない道具を揃えていきましょう。
次回以降の記事で必要道具を書いていきます。
では!
次回記事
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